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 2013年6月上旬、米国アラスカ州アンカレッジ市でISCORDが開催された時期、丁度東北大震災で発生した瓦礫が北米沿岸に漂着しつつありました。このため、ISCORD理事会、IACORDSの日本人有志(発起人、佐藤馨一)がこの漂着瓦礫清掃を支援するための募金活動を実施し、decの関係法人、400名を超える個人から総額約218万円(21,500米ドル)の寄付を頂きアラスカ州政府に送金いたしました。それから2年を経た先日ラリー・ハーティグ、アラスカ州環境庁長官から右のような行き届いた報告書を頂きました。ここにお知らせ申し上げるとともに、寄付にご協力頂いた法人、個人の皆様に改めて心より御礼申し上げます。

アラスカからの報告書
→PDFファイル (99KB)

2015年4月27日

佐藤馨一先生

東北大震災及び津波災害に起因しアラスカ州に漂着した瓦礫清掃について、近況をご報告したくお便り申し上げます。

先生やご同僚、そして400名を越える個人の皆様のご厚意によりお寄せいただいた、津波瓦礫清掃のための21564.94米ドルのご寄付により可能になった2014年の野外清掃期間における最初の事業が終了しました。

ご寄付により、コデアック(Kodiak)地域のアフォグナック島(Afognack Island)の清掃活動の費用が全面的に賄われました。7日間の清掃期間中、2名の担当者が100時間を越える作業を行い、約3、000ポンド(1.3 トン)におよぶプラスチック、建材、ドラム、袋、金属、ブイ、こん包紐、縄や網などを含む瓦礫を収集、袋詰めし、搬出いたしました。何が津波に関係する瓦礫かを特定することは出来ませんが、昨年は、過去同じ場所の回収量に比べ相当多くの発泡スティロール素材のゴミが回収されました。プラスチック素材のゴミも量が増えており、今年はその70%がアジア由来のものです。

 シトカ地域での第二次瓦礫清掃にも、ご寄付の一部が使われ、業者がコディアック地域と同様の種類の11500ポンド(約5トン)のゴミを収集撤去いたしました。
 コディアック、シトカ両地域の事業で回収された瓦礫は安全に撤去され、適切に廃棄するかリサイクルや再利用のため提供されました。ご支援頂いた事業と日本政府からの支援事業をあわせ、アラスカ州の海岸、沿岸から既に相当のトン数に上る瓦礫を撤去することができました。

 費用をご支援いただき瓦礫撤去作業を行った2箇所の現地写真を同封いたします。2枚は海岸の瓦礫の写真、他の3枚は瓦礫積み込み、搬出作業のものです。また、同封の地図は津波による漂着瓦礫撤去作業が優先的に実施されているアラスカ沿岸を示すものです。瓦礫撤去のためご寄付が使われた地域は地図上太字で示しました。昨夏、当環境庁で実施した全ての漂着瓦礫撤去事業の報告書もお送りいたします。

重ねて申し上げますが、アラスカ州民は皆様からのご寄付に深く感謝し、細心の注意をもって管理し、漂着瓦礫撤去事業に有効に使わせていただきました。さらに、このことにより、私達は太平洋を隔てた日本に良き隣人がいることに気づいた次第です。

アラスカ環境庁長官 ラリー・ハーティグ


清掃前のシトカ地域海岸
2014年5月15日

清掃前のシュヤク島(コディアック地区)
2014年5月15日


シトカ地域の海岸で回収した瓦礫の積み出し

コディアック地区、
シュヤク島海岸で回収し移送のため積み込まれた瓦礫

コディアック地区海岸から回収、
運搬された瓦礫はキナイ地区の埋め立てに使用
 
(社)北海道開発技術センター
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